マドリードには「レアルマドリード」の他に「アトレティコマドリード」というフットボールクラブがあるのはご存ですか? 「レアルマドリード」とは同じ都市のライバルチームでもあり、今では世界的にも有名な強豪チームの一つです。
この記事では「アトレティコマドリード」とホームスタジアムの「ワンダメトロポリターノ」について紹介します。
アトレティコマドリードってどんなチーム?
- レアルマドリード=上流階級のブルジョアクラブ
- アトレティコマドリード=労働階級の市民に支持
「レアルマドリード」は世界中にファンが多くいるのに比べ、「アトレティコマドリード」は地元の中堅層に愛されているクラブです。
「レアルマドリード」のファンのことをマドリニスタというように、「アトレティコマドリード」のファンはアトレティと呼ばれています。
同じ都市同士の試合をダービーと呼んでいて、「レアルマドリード」と「アトレティコマドリード」の試合はマドリードダービーと呼ばれて1年のうちでも盛り上がる試合のうちの一つです。
マドリードダービーを観に行った時の様子はこちらでレポートしています▼
アトレティコマドリードに所属していた有名選手
チームの概要がわかったところで、「アトレティコマドリード」に所属していた歴代有名選手を紹介します。普段サッカーを見ない人でもワールドカップや名前だけでも聞いたことがある選手がいるかもしれません。
GK(ゴールキーパ)
- ダビド・デ・ヘア
現マンチェスターユナイテッド、スペイン代表の守護神として知られるダビド・デ・ヘア選手は、実はアトレティコマドリードの下部組織出身。2009-2011年までトップチームに所属していました。 - ティボー・クルトワ
2018年のロシアワールドカップ、日本代表対ベルギー代表の試合を覚えている方も多いかと思います。ラスト14秒、日本が逆転されたカウンター攻撃の起点となったのは、このティボークルトワ選手のスローイングでした。
2011-14年にレンタル選手として所属。2015年からはレンタル元のイングランドのチェルシーに所属、2018年からはレアルマドリードの守護神として大活躍をしています。
時々失言してしまうこともあり、マドリードダービーの時にはアトレティからとてつもないブーイングを受けることもしばしば。
FW(フォワード)
- セルヒオ・アグエロ
アルゼンチンの代表にも所属し、世界最高選手の一人、レオネル・メッシ選手の親友としても知られています。
2021年よりマンチェスターシティからFCバルセロナへ移籍をしましたが、10月末に不正脈が見つかり、ファンに惜しまれつつ引退を表明。
アトレティコマドリードには2006-2011年の間に所属。特に2007年以降の活躍は凄まじく、年間20-30ゴールを量産し、チームをチャンピョンズリーグへ導きました。 - ラダメル・ファルカオ
コロンビア代表で現歴代通算最多得点保持者。
35歳になった現在9シーズンぶりにリーガエスパニョーラに戻ってきました。所属チームはラージョ・バジェカーノ。ファルカオ選手は2011-2013年にアトレティコマドリードに所属、2011-12シーズンはヨーロッパリーグの優勝に貢献しました。 - ダビド・ビジャ
選手時代の最後をJリーグのヴィッセル神戸で過ごしたダビド・ビジャ選手。未だにスペイン代表歴代最多得点記録の保持者であるスーパーストライカー。
2013-14年にアトレティコマドリードに所属してました。そして所属していた2013-14シーズン18年ぶりのリーガエスパニョーラ優勝に大貢献しました。 - フェルナンド・トーレス
アトレティコマドリードの下部組織出身、現在は引退しアトレティコマドリードの下部組織チームの監督を務めています。
日本のサガン鳥栖にも所属後、引退をしたので知っている人も多い選手だと思います。
アトレティコ愛がとても強く、2007年にリバプールに移籍後も2015年にアトレティコマドリードに帰還、ファンからも大歓迎を受けた。アトレティのアイドルでもあり、スペイン代表でも【エル・ニーニョ】とも呼ばれ愛されています。
2008年、2012年ユーロ大会の2連覇、2010年のワールドカップ制覇とスペイン代表黄金時代のスーパーエースでした。
クラブを常勝チームへ変わらせたディエゴシメオネ
2011年にアトレティコマドリードのOBである、アルゼンチン出身のディエゴ・シメオネ監督が指揮をするようになりました。そんなディエゴシメオネの信条は
Partido a Partido
パルティード・ア・パルティード
目の前の1試合、1試合を大切に、全力で死ぬ気で勝つ!!そして強くなる!
というものです。
2016年の冬の全国全国高校サッカー選手権で青森山田の主将であった住永翔選手がこのPartido a Partidを選手宣誓で宣言していたことが印象に残っています。
最近日本ハムファイターズの監督に就任したBIG BOSSこと新庄剛志監督も、最初から優勝を目指さず、目の前の試合を1試合1試合大切にしていく、と同じようなことを会見で話してました。
「アトレティコマドリード」は2011年以前はほとんどレアルマドリーとに勝つことが出来ませんでした。そんな中、ディエゴシメオネがアトレティコマドリードの監督に就任すると、
- 鉄壁の守備を軸とし
- 粘り強く
- 良く走り
とてもタフなチームとへと変貌しました。
アトレティコマドリードは次第に強くなり、強豪チームでも勝つことが出来るようなり、レアルマドリード、FCバルセロナに次ぐスペインの3強のクラブの一つに変貌しました。
チャンピョンズリーグの決勝に2013-14年シーズン、2015-16年シーズンの2度も進出しています。
その2回の決勝戦はレアルマドリードも決勝まで残り、なんとマドリードダービーが決勝戦となりました。結果はレアルマドリードの勝利でしたが、2試合とも延長やPK戦までいき、どちらのファンにとって忘れられない試合の一つとなっています。
シメオネ監督はチームがあと少し踏ん張るのにサポーターの応援が必要!というタイミングでアトレティを煽りに煽りまくります!
マドリニスタの私としては、とても脅威に感じるチームの一つですが、このシメオネ監督の熱さは大好きです。アトレティコマドリードの試合を見る機会があればシメオネ監督の動作も注目して観戦してみてください。
アトレティコマドリードの本拠地 ワンダメトロポリアーノ
スタジアム概要
「ワンダメトロポリターノ」は2017年9月に新たにアトレティコマドリードの本拠地として使用されるようになったスタジアムです。
それまではビセンテカルデロンというマドリード市の外れにある中規模のスタジアムでした。「ワンダメトロポリアーノ」は「ビセンテカルデロン」と比べるとかなり大規模なスタジアムになりました。
アトレティコマドリードのサポーターの応援は試合にも影響を与えるほどの重圧を感じます。
そんなサポーター達の圧の凄さから「ワンダメトロポリターノ」は圧力鍋とも表現されるスタジアムになりました。2020-21年シーズンのチャンピョンズリーグ決勝でも使用されています。
こんな大規模なスタジアムを作ることが出来るようになったのも、チームが強くなってファンや観客が増えたり、カップ戦で資金が稼げるようになったことが大きく、シメオネ監督の影響の大きさを感じさせられます。
アクセス
地下鉄のワンダメトロポリアーノ駅から降りてすぐ。ほぼ直結です!
マドリードのバラハス空港から市内へ行く高速道路からも見ることが出来きます。
スタジアムツアー
ワンダメトロポリターノではスタジアムツアーが開催されています。
スタジアムツアーでは選手が試合中に使用するロッカールームを訪問したり、
スタジアムのピッチに出るルートを辿ったり、
ピッチへ出ることが出来ます。
ミュージアムでは選手達のサインや、優勝カップなども見学することが出来ます。
スタジアムの周りにあるプレートには過去に所属していた選手も含め、現在もアトレティコマドリードに所属している選手の名前が彫られています。残念ながらサポーターから嫌われて選手のエンブレムは汚されていて気の毒な気持ちになってしまいますが、レジェントたちのプレートを探すのもスタジアムに行ったときの楽しみです。
スタジアムツアーの入場料
- スタジアムツアー 大人 14ユーロ, 4-13歳 10ユーロ,3歳以下 無料
- ミュージアム 大人 7ユーロ, 4-13歳 5ユーロ,3歳以下 無料
現在チケットは、オンラインで日時指定の購入になっています。
アトレティの聖地 ネプトゥヌスの噴水
概要
アトレティコマドリードがスペインリーグ、ヨーロッパリーグで優勝した際にパレードをし、最後にアトレティ(*)と優勝を分かち合う場所です。
(*アトレティ=アトレティコマドリードのファンのこと)
アクセス
地下鉄Banco de Españaから徒歩10分
プラド美術館から徒歩5-10分内の距離にあるので、美術館の後にお散歩がてら訪れてみるのもお勧めです。
まとめ
私は「レアルマドリード」の大ファンですが、
- スター揃い
- 身体能力
- テクニックが高すぎる選手の集まり
の「レアルマドリード」と違い、
- 泥臭く
- 走って走って
- 最後まで諦めない
アトレティマドリードの試合を見るのも好きです。(もちろんマドリードダービの時はレアルマドリードを全力応援ですが)
せっかくマドリードに行くことがあれば「アトレティコマドリード」のホームスタジオにも足を伸ばしてみるのもお勧めです。
コメント